「アトリエ」20年の集大成!
バイオ2が終わったので、ネルケのアトリエを開始。今作は、今までのアトリエシリーズとは異なり調合と採取をテーマとしたRPGではなく、街作りを題材としたシミュレーションゲームとなっている。もちろん、錬金術はこのゲームにおいても重要な存在ではあるし、その錬金術を扱う錬金術士も登場する。が、あくまで今作の目的は街を発展させることである。そういう面では、過去作とは大きく異なるゲームであることには注意したい。この仕様が、果たしてどれほど筆者を引き込んでくれるか…この手のシミュレーションゲームはトロピコ5をやった程度しかなかったはずなので、馴染めるか少々不安ではある。
起動画面。アトリエシリーズは、いつからキャラの後ろ姿がタイトル画面の背景である、という恒例が生まれたのか。ソフィーからか?違ったっけ。少なくともフィリスの頃はもうそうなっていたはず。
特にいじれそうな設定は無かったので、さっさと開始。ストーリーは、領主の娘であるネルケが、メイドのミスティと共に王都からヴェストバルトという寂れた村に到着するところから始まる。この村を発展させる管理官に就任し、無事立派な都市に発展させるのがネルケの役目らしい。 大変そう。(他人事)
村長(スクショ右の男で、名を「クノス」という)と顔を合わせて挨拶を済ませると、早速仕事に取り掛かる。どうやらネルケの仕事には領主である父から課題が常に課されるようになっているようで、その課題を指定された期間内にクリアできなければネルケは王都に…つまりは領主の元に強制的に帰還させられるとか。しかし、ネルケにはこの地でやりたいことがあるので、帰るわけにはいかないらしい。この地のどこかにあるという、賢者の遺物だったかなんだったかを調査したいらしい。古代の遺物なんてロマンですね。こうして、父と娘の対決が始まるのであった。
さて、このネルケ嬢。王都の学院を首席で卒業する程度には努力家で能力の高い人物なのだが、このシリーズのお約束的要素である錬金術は使えない。勉強はしていたようなのだが、そちらの方面の才は無かったようで、習得できずに終わってしまったらしい。悲しいことよ。だが、錬金術が使えなくともやはり優秀であるということには変わりなく、管理官として村を文字通り管理する力は十分すぎるほど持っている。というわけで、ネルケが取れる行動は上のスクショの通り。見事な経営手段を見せてつけてやりましょう。
資産と相談しながら、販売店や畑などの施設を建てていく。トロピコやシティーズスカイラインのように、発電所やら工場やら浄水場やら学校やらなにやらを建てる必要は無い。建てられるものはアトリエ、5種の販売店、4種の畑、様々な効果を得られるランドマーク、たるなどの置けば置くほど恩恵が得られる小物と、他のこの手のゲームに比べれば数は少なめ。この手の街を発展させる類のゲームにおいて、続々と増えていくであろう住民のための家を建てる必要が一切無いのが個人的には驚きだった。住民は、良い業績を残していれば勝手に増えていくので、特に何かを気にする必要は無い。早い話が、町を発展させる施設について考えるだけでよいのである。なんという易しい仕様。この手のシミュレーションゲームが不慣れでも、考えるべきことが少ないので思いのほか入り込みやすい。本来はジャンルがRPGのゲームなので、この辺は易しめに設計してあるということか。有情ですね。
街を管理して発展させるのは、あくまで管理官としての目標。ネルケには、もう一つの古代の遺物を探すという個人的な目標がある。そのためには周辺の操作が不可欠…ということで、ネルケ様自身の足で周辺の調査に行くこともできる。過去作でいう採取と戦闘にあたる行動であり、素材の入手が出来るほかにもキャラのレベル上げを行える。調査自体は非常にシンプルであり、画面右上に表示される進行度を見ながらキャラの移動を見守るだけ。探索要素は一切無く、ただただキャラが自動で道を歩いていくのを見守るだけ。その過程で、勝手に採取をしたり、勝手に戦闘に入ったりする。適当じゃね?と思うかもしれない。ぶっちゃけ、その通りだと思う。まぁ、今作はそこに重きを置いたゲームではないのでいいのかもしれないが…うん。もはや何も言うまい。
戦闘に関しては、上に表示されるゲージが時間経過で左から右へ進行していき、ゲージが右端に到達したキャラから順番に行動できるという分かりやすいシステム。スキルやアイテムを使用するのに必要なドライブというゲージがある他、シリーズお馴染みのアイテムが登場するのが特徴…なのだが、今作は調合によって様々な特性を持った強力なアイテムを作り出すことは不可能。じゃあどうやってアイテムを強化するの?と思うだろうが、なんと非常に簡単なことに、生産しまくればいいだけなのである。生産した累計数がアイテムの効果に比例するようになっているようで、強いアイテムを使いたかったらとにかく生産するしかない。楽になったなぁ…
他に挙げられる特徴と言ったら、キャラごとに前衛と後衛にタイプが分かれ、ネルケやクノスといったネルケのアトリエから出演しているメインキャラは前衛に、過去作から今作に出演している錬金術士たちは後衛に、というようになっていることか。残念ながら、ステルケさんなどの過去作に出ていた護衛系のキャラは、誰一人として戦闘には出せない模様。残念。前衛ができることは、通常攻撃やドライブを使った技とアイテムの使用がメインか。後衛に比べて非常にタフで、アイテムも使用できるうえに素早さも高いのが多い。正に前衛。だが、後衛をかばうというコマンドは存在しないので、後衛への攻撃をあっさり見逃してしまうのが何とも言えない。
そして問題の後衛。今作の後衛は、なんとターンが回ってきてもプレイヤーがコマンドを選択することはできない。つまりは、ターンが回ってくると各々勝手に行動する。取ってくれる通常行動は各錬金術士3つで固定されており、その効果はキャラによって異なる。どのような技を使えるのかは出撃前に確認できるので、きちんと確認してからパーティーを組まなければ回復役がいない状態で突入、といった無茶な展開になってしまうことが無くもないので注意が必要。じゃあ後衛は一切プレイヤーが指示できないキャラなの?というとそんなこともない。ドライブを大きく消費する大技だけは、プレイヤーが任意のタイミングで使用できる。そう、いつでも発動できるのである。たとえ、順番が回ってなかろうが、敵が攻撃する寸前だろうが。流石に誰かが行動中の時には発動できないが、これだけでもかなり強いものだと思われる。この大技の効果も、キャラによって様々。きちんと専用の演出が用意されているので、全て見てみるのも面白いのではなかろうか。
で、今作の目玉といえば、過去の全シリーズの主人公が集結する点。筆者は、アーランドシリーズ(ロロナのアトリエ~)からやり始めたにわかプレイヤーなので、それより昔のキャラについては知らない。登場する順番はナンバリング順ではないようで、あのキャラはいつ出るんだろう?と思いながらプレイできるのは面白い。主人公キャラはみんな例外なく出演する上、声もついているので思い入れがあるキャラが多い人はなかなか感じるものがあるのではなかろうか。かくいう筆者は、知っているキャラで出るだけで十分楽しい気分になれてしまった。この手のお祭りゲーとか、過去作とつながりがあるゲームをやっていると、このシリーズやっててよかったなと思えてしまう不思議。
ストーリーを進めている内に、キャラが続々と登場。基本的にはみんな最初に出演した作品での外見で登場する模様。しかし、キャラの記憶…というか関係性?は、最後に出演した作品のものを受け継いでいる。つまり、ソフィーで言えば外見こそソフィーのアトリエの衣装だけど、既にフィリスの師匠という存在にはなっている。なので、時間軸自体は最後に出演した作品のものをベースにしているっぽい。まぁそこは大した問題ではないか。
言われてみれば、このシリーズにおいていわゆる推し的なキャラがいなかったなぁとしみじみ思う。だってみんな可愛いじゃん。あえて「この子一択!」なんてことを考えなくても十分毎作品満たされるんだよなぁ…
と、思っていた。
!?
なんだろう、この感情…
あれ、可愛くね?
この瞬間、筆者は「真実の愛」というものを知ったのであった。なんだこの表情は…世の中に童貞を殺す服があるのだとしたら、これは間違いなくおじさん(主に筆者)を殺す表情だ。破壊力ばつ牛ンってやつである。元々、ソフィー~リディー&スールの不思議シリーズのキャラ絵は好みな絵柄ではあったのだが、この立ち絵は威力が段違いですね。おそらく、このゲームをやっていてこの顔にぶち抜かれた人は多数いるのではなかろうか。更に、戦闘では回復ガン振りという完全なヒーラー的性能を持つという天使っぷり。攻撃は一切行わないが、バフ撒き、全体回復、果てには全体蘇生と支援に関しては全てこなす。一家に一台ならぬ、一PTに一人といった性能。おまけにこの外見、この性格…なんだこれ…その流れでおじさんの摩耗しきった心身も癒してくださいお願いします。
この後、フレンドに「リディーちゃん可愛い」と言ったら「ロリコンかよ」と返されました。なぜなのか。
といったところで今回はここまで。みなさん、リディー&スールのアトリエをよろしくお願いします。ネルケェ…
続く。
リディー&スールのアトリエ ~不思議な絵画の錬金術士~ - PS4
- 出版社/メーカー: コーエーテクモゲームス
- 発売日: 2017/12/21
- メディア: Video Game
- この商品を含むブログ (3件) を見る
リディー&スールのアトリエ ~不思議な絵画の錬金術士~ ザ・コンプリートガイド
- 作者: 電撃ゲーム書籍編集部
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2018/02/10
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る