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【プレイ日記】 Returnal 【プレイ感想・評価】

【PS5】Returnal

 

繰り返される死のループから脱出せよ!

 

 

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Returnalのプラチナトロフィーを取得したので、感想をまとめる。結構楽しめた作品だったので、その辺を上手くまとめながら書いていきたい所存。

 

 

 

 

概要

 

  • プラットフォーム:PS5
  • 発売日:2021/4/30
  • メーカー:ソニーインタラクティブエンタテイメント
  • ジャンル:シューティング

 

 

今作は、TPS+ローグライクという、ありそうでなかったジャンルの作品。戦闘は、三人称視点でのシューティングとなるが、正直かなりSTG寄りのゲームのように感じられた。

それに加えて、ステージからアイテム配置まで全て死ぬとリセット&ランダムで再構築されるので、死ぬ度に全く異なる体験がプレイヤーを待ち受けることとなっている。

メーカーはソニーとあるが、どうやら開発はRESOGUNを開発したスタジオ(Housemarque)らしい。

RESOGUNは手軽に遊べる作品という印象だったが、今作もその点は一致していたと思う。大長編の一作を…というよりは、手軽に遊べる独自性の強い作品を作るのが得意…というスタジオなのかもしれない。

今作の特徴として、ゲーム内でも忠告が出ることだが”難易度が高い”ことが挙げられる。

…が、個人的には、”アクションゲームに慣れている人間ならば、全く問題にならないレベル”と断言できるぐらい簡単に感じられた。

実際、プラチナトロフィーを取得するまでに5,6回程度しか死ななかったぐらいなので、「わざわざ警告したり、騒ぎ立てる程でもなかったかな」というのが正直なところ。

なので、TPSというジャンルに不慣れでも、難易度を理由にこのソフトを敬遠する必要は無いと思う。

 

 

 

 

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で、遊んでみた感想。かなり楽しめた。

あまりストレスとなる要素が無く、理不尽と感じた点もほぼ無い。ボリュームが薄い以外に大きな不満となる点も無かった。

その辺の要素について、これから書いていく。

 

 

 

 

#戦闘

 

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STG寄りと上で書いたが、その理由としては弾幕が濃い事が挙げられる。

特に、後半やボス戦では非常に多くの弾が飛んでくるので、正直かなり目が疲れる。ここはある意味欠点。

弾がたくさん飛んでくるとはいえ、そのダメージは決して小さくない。その上、このゲームにおける防御手段は回避しかないので、”タイミングよく回避し、安置に逃げる”という行為を咄嗟にこなさなければならない。

おそらく、ここが難しいと言われている一番の原因。死にゲーにありがちな傾向として、被ダメージが大きいことが挙がると勝手に思っているが、不慣れで育成が捗らない序盤ほどこの点がきつい。

更に、回避が大変…というよりは、弾幕の濃さ故に画面の情報量が多すぎて、その場その場で素早く的確に判断するのが難しい。

これらの点から、このゲームの難易度が高いと言われがちなのだろう…が、それはアクションゲームに慣れていない人の場合。今作は、ジャンルがTPSと言えども、エイム以外の面はアクションゲームと大差ない操作性。

よって、この手のアクションゲームに慣れていれば、正直そんなに厳しいものでもない…と思う。

回避にそこそこ長いクールタイムがあるものの、無敵時間は長くて優秀。ついでに、プレイヤーが操作するセレーネも華奢なので、当たり判定が大きいわけでもない。つまり、回避自体はしやすい部類。

こう書いたところで、「でもエイムしながら弾を回避するのは難しいのでは?」と思うかもしれない。てか、筆者自身もやる前はそう思っていた。

 

 

 

 

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が、その辺は安心していい。

今作の銃は、雑にエイムを合わせても勝手に敵をホーミングして、当たりに行ってくれる。なので、シビアに敵を狙う必要が無い。

ここがミソ。回避が厳しい分、エイムがかなり楽。弱点を律儀に狙い続けようとしたら多少は難しくなるが、ぶっちゃけ弱点を狙い続ける必要は薄いと感じられたので、そこは好みと腕次第だと思う。

これらの、「エイムが雑でよく、濃い弾幕をかいくぐりながら生き残り続ける」という感覚が、TPSというよりもSTGらしい感覚を覚えさせてくれた。

冒頭でも書いた「RESOGUN」を制作していたスタジオの作品でもあるので、このスタジオはこういうSTG風味なゲームを作るのが得意なのだろうか?

 

 

 

 

#ストーリーとグラフィック

 

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グラに関しては及第点。特別汚いとも思わなかったし、抜きん出て綺麗とも思わなかった。筆者がグラに疎すぎるだけ。

正直、グラに関してはゲームの面白さに直結する要素とは思っていないので、その時代でいう最低限の美麗さを持っていればそれでいいとしか思っていない。グラを突き詰めるぐらいだったら、少しでも戦闘システムを練り上げるとか、全体のバランス調整に力を入れるなりしてほしいレベル。

ストーリーはよく分からなかった。なんとなくは分かったが、正確に理解するには、レポートとかゲーム内のデータをきちんと読む必要がありそう。

ストーリーの重要性についてはそのゲームによりけりだが、この手の死にゲーとか戦闘に重きを置いているゲームであるほど、どうでもいいと思っている。

長々と全体を通して一つの話を追っているRPGや、キャラ同士の掛け合いやキャラクターの魅力を全面に押し出しているキャラゲー等については、話も重要とは思っているが…今作はそのどちらにも当てはまるとは感じられなかった。

少なくとも、話が頭に入ってこなくても楽しめるぐらい、緊迫する戦闘やループする世界で生き残るという体験だけで満足できる作品ではあった。

 

 

 

 

#システム

 

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死ぬ度にマップやアイテムが変わる仕様を取っているが、各々のバリエーション自体はそれなりにある。なので、「ループする度に世界が変わる」という売り文句に違わない内容だったとは感じられた。

攻略の核となる、キャラの強化要素は…

 

  • ファブリケーターからの強化
  • パラサイト
  • 武器熟練度
  • レジン

 

…の4つ。これらの要素は、死ぬと全て消えてしまう。なので、いい調子で強化が重なってくると、独特な高揚感を感じられる。ローグライクの醍醐味の一つ。

しかし、今作は攻略するにあたって、最高で3面までしか強化を引き継いで連続で攻略することができない(1~3面と4~6面で区切られており、3面をクリアすると強制的に装備を解除された状態で4面が開始する)ので、強化が重なってもあっという間に駆け抜けて強化が全て没収される。

ここが惜しい点だった。強化が重なってノッてきたところで必ずリセットがかかるので、地道に強化した自キャラを操作する面白味が薄かった。ローグライクとしては、少々物足りなさを感じざるを得ない仕様だった。

また、悪性アイテムと、それに伴う故障というシステムもある。

悪性アイテムは取得すると故障を引き起こすリスクのあるアイテムであり、故障は何らかのマイナス効果をプレイヤーに及ぼすデバフのようなもの。

悪性アイテムは、死んでも消えないエーテルというアイテムを消費してノーリスクで取得することができるが、エーテルを消費せずに取得した場合は故障誘発率に応じて故障が発生することがある。

故障の修復は可能であり、その方法は故障された際に提示される条件を満たすか、特定のアイテムを使用するかの二択。

修復方法の難易度には結構幅があり、簡単に直せるものからちょっと面倒な物まで様々。修復方法は、完全にランダムで選択される。

そして、故障が3つ重なると致命的故障となり、所持品のいずれかが破壊される。破壊されるものによっては、戦力に甚大なダメージが入るので、3つ目の故障は基本的には避けたいところ。

逆に言えば、2つまでなら故障してる分の悪影響しか受けない。なので、その影響次第では、2つ目の故障まで放置することも攻略において十分視野に入れられる。

この辺の、故障やアイテムの取捨選択の管理も結構楽しかった。「どのプラス要素を選ぶか」だけではなく、「どこまでマイナスを許容するか」ということを考えるゲームはあんまり無かったので、少し新鮮だった。ローグライクにおいては、こういうシステムは当たり前なのかな?

 

 

 

 

#調整等の諸々

 

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今作は、ゲーム開始からクリアまで通して被ダメージが大きめであり、回復手段に乏しい。なので、基本的には被弾しないことを前提とした設計になっている。

しかし、慣れてくれば逆に回復が余ったり、堅実な回復手段を確保できたり等、死ぬ要素が無くなってくる。このことから、全体的なバランス調整は良くできていたと思われる。

敵が極端に固いという事も無かったし、火力がぶっ飛んでいるという事も無かった。よっぽど道中で育成が滞りでもしない限り、理不尽じみた事態にはほぼ直面しないと思う。

死にゲーと評されつつも、理不尽さを感じさせない調整はお見事といったところ。

操作性も良好。難点を挙げるとすれば、若干慣性が利き過ぎているというか、ジャンプアクションをする際に少し滑るような癖があった程度。

戦闘中や移動中など、通常時に操作性についてストレスを感じた場面は皆無だった。

また、PS5のソフトという事もあり、ロードもかなり早い。次のエリアに進もうがワープでボーナス部屋に飛ばされようが、基本的に待たされる時間が無いので、かなり快適に遊べる。

 

…と、褒める点は多かったが、かと言って不満点が無かったわけではない。

まずはボリュームが薄いということ。全部で6面しかない。なので、クリアするだけだったら10時間もかからないと思う。

一応真EDも存在するが、EDのムービーが変わるだけでクリアまでやること自体は全く変わらない。なので、通常のEDを見て満足する人も多いと思う。

今ならば、アップデートでシシュポスの巨塔とマルチプレイ(本編のみ)が実装されているが…正直、「サバイバル型のスコアアタックが一つだけ追加されたところで」という感じはある。

 

次に、武器バランスが悪い。実質的に、使い物になる武器が限られ過ぎているように感じられた。

具体的に言えば…

 

  • タキオマティック・カービン
  • ホロウシーカー
  • ロットグランド・ロバ―
  • エレクトロパイロン・ドライバー

 

…の4つしか使い物にならなかった印象。

拾った武器によってオプションが異なるので、そのオプション次第で感想が変わってくるのだろうとは思うが、汎用性の高さで言えばこの4つが抜きん出てた。少なくとも、筆者は最終的にこの4つしか使っていなかった。

共通してるのは、

 

  • 当てやすい
  • 距離を選ばず戦える
  • リチャージが早い
  • 有効なレベルのダメージを与え続けられる(DPSが高い)

 

といったところだろうか。ホロウシーカーはオプション次第で火力がかなり低くなる、エレクトロパイロン・ドライバーは地形と敵によっては非常に戦いにくい、ロットグランド・ロバ―はオーバーロードが下手だと連射性能が低い…等、明確な弱点はあるものの、そこを差し引いても強みはあった。

が、上の4つ以外は強みより弱みの方が強く出ており、使いにくかった印象。なので、この辺の調整が上手く取れていれば、武器の選択肢が増えてプレイの幅が広がっていたのになぁと感じられた。

 

次にセカンダリファイア。正直ほとんど使わなかった。モノによっては使えるのだが、あえて使う必要性を感じる場面が無かった。

加えて、セカンダリファイアを使っていると足が遅くなるものもあり、そういった類のものはなおさら使う必要性を感じられなかった。

常に動いて弾を避けなければならない今作において、足回りが悪くなるというのはリスクが大きすぎる。

威力が大きく、上手く使えば優秀なのだろうが…もう少しリチャージ時間を長くして、その分より強力にした方が存在意義があったのではなかろうか。

 

最後の不満点として、悪性変異した敵が挙がる。悪性変異した敵とは、要は強化された敵キャラであり、稀に出現する中ボス的なポジション。

突然出現するので遭遇を回避することができない上、遭遇した場合部屋がロックされて倒すまで閉じ込められることも少なくない。

弾幕がかなり強化されており、慣れない内だとそこそこ被弾が重なる相手になる。しかし、この敵の最大の特徴はそこではなく、被弾すると故障を誘発するという点にある。

そこそこ被弾が重なってしまう上、ダメージも大きい。それに加えてデバフである故障を被弾の度に誘発…というのは流石にやり過ぎ。

下手したら、そこで装備もアイテムも根こそぎ持っていかれてしまい、その先が負け戦になってしまう…という事にもなりかねないわけで。

悪性変異の敵は、ダメージが大きいだけとか、弾幕が苛烈になっただけ…あたりで留めておくべきだったと思う。際限なく故障を巻き起こして装備まで破壊してくるのは、コツコツと1プレイを通して装備を充実させていく「ローグライク」というジャンルには不相応な気がした。

 

 

 

 

終わり。総評としては…

 

 

  • やりごたえのあるローグライクTPS。歯応えと、軽快に立ち回って撃ち抜く爽快感を求める人に合う
  • プレイした感想としては、濃い弾幕の中を生き残る場面が多かったのでSTGに近しいものを感じた
  • グラフィックは特に特筆するほどでもない。逆に言えば、文句無しの美麗さ
  • ストーリーは、きちんとゲーム内の資料を読む必要あり。理解できなくても、未知の惑星内でのサバイバルという体験に対する影響は極めて薄い
  • 敵の攻撃力やタフネスに関してはいい塩梅。理不尽さを感じたシーンはほぼ皆無
  • 強化アイテムが良い調子で重なって行った際の、ローグライク特有の面白さは健在
  • 悪性アイテムと故障という、リスクリターンの管理が独特で刺激的。一か八かの運勝負でヒリつける
  • ロードは勿論速い。終始快適に遊べる
  • ボリュームがかなり薄い。一通り遊んだら満足するタイプの人は、下手したら一日で遊び終わってしまうレベル。
  • 武器間のバランス調整がいまいち。使う武器が限られがち
  • 強化がいい具合に重なっても、リセットされるまでが早すぎてその強化具合を堪能しにくいのは残念だった
  • セカンダリファイアの有用性があまり感じられなかった。使わなくても十分戦えるのが、またこの印象を加速させた
  • 悪性変異の敵は悪質。故障誘発は要らなかった

 

 

 

最後に点をつけるとしたら…

 

  • 戦闘システム 21/25(STG風のTPSというのはなかなか新鮮だった)
  • グラフィック 9/10(十分美麗だが、個人的に重要視はしていない要素)
  • ストーリー・キャラクター 3/5(特別魅力には映らなかったが、かと言ってここが重要とも感じられなかったので低配点)
  • システム 21/25(悪性アイテムと故障の管理が個人的にツボ。ただボリュームが無さ過ぎるのと3面で強制リセットは好きじゃなかった)
  • 調整 23/25(悪性変異した敵と武器バランス以外に大きな不満が無く良好だった)
  • 絶望感 7/10(独自項目。セレーネ自身が進んで色々受け入れていく姿勢が多かったので、未知の惑星で死のループに陥れられたという絶望感はそこまで感じなかった)

 

 

総合すると……84/100(良作)

(~59:駄作  60~69:凡作 70~79:佳作 80~89:良作 90~100:名作

※暫定

 

 

 

こんな感じ。概ね高評価。次回作があるならば、まずボリュームを増やしてほしい。他に大きな不満が無かっただけに、そこをクリアしてくれるだけでもだいぶ評価は上がる…と、思う。

あとは、武器バランスを調整して、近距離型とか遠距離型とか、戦闘スタイルの方向性を突き詰めさせるような強化効果等も追加すると、攻略の度に戦闘スタイルに大きな変化をもたらせて、より楽しみ方に幅が出来るかも?

狙うTPSというよりかは、避けるTPS。このゲームと対極にあるTPSが、MAX PAYNE 3」だと勝手に思っている。あっちは隠れながら的確に弱点を狙うTPSだったので、「同じジャンルでもここまでゲーム性を変えられるものなんだなぁ」と少し考えさせられた。

 

 

 

 

 

終わり。