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【プレイ感想】 GOD EATER 3

【PS4】GOD EATER 3

 

「GE3」のプレイ感想。

 

GOD EATER 3」のプラチナトロフィーを取得したので、感想を書く。今作は、人気狩りゲーシリーズの3作目ということで、少なからず注目されていた作品であった。筆者はこのシリーズにはほとんど触れたことが無い人間だったので、実質この3が初見ということになる。パッと浮かぶ感想としては、褒められる点はあったが不満点が多かったといった感じ。詳しくはこれから書いていくが、とにかく不満点が常にどこかしら目立っていた印象。それ故に、面白かったというより惜しいな、という感想の方が強い。色々ともう少し上手く調整していれば、もう少し化けたソフトだったのではなかろうか?

 

 

 

 

 

〇は良かった点。×は悪かった点。 

 

 

 

 

〇. ハイスピードで縦横無尽に駆け回れる戦闘

 

狩りゲーにしてはゲームスピードが非常に速い。モンハンなんて比にならないレベル。動きが非常に軽快であり、モッサリ感が一切感じられないので、モンハンのあの重たい動きが合わない、という人には合うかもしれない。素早い動作で敵を切り刻んだり、回避や防御などせわしなく動くのはやはり楽しい。更に、今作ではジャンプが可能。狩りゲーではかなり珍しいのではなかろうか?おかげで空中に浮くこともできるので、動きの幅が飛躍的に上昇している。逃げにも使えれば、攻撃の起点にも使える。更に更に、敵に接近する便利なアクションとしてダイブも存在する。そこそこの距離を高速で飛んでいくので、敵に接近する以外にも移動手段としても使える。複数の攻撃手段だけではなく、快適な移動手段も用意されているあたり、かなり遊びやすい狩りゲーなのではなかろうか?

 

 

 

 

〇. 捕食によるバフの管理

 

個人的にこのゲームで最も気に入った点。今作では捕食という特殊攻撃が存在し、文字通り敵に食らいつきその力を頂戴する。この際、バースト状態という強化状態になり、自分のステータスが上昇する。これは時間経過で消えるものなのだが、切れる前に再び捕食することでこの状態を維持することができる。更に、味方からリンクバースト弾という捕食した際に入手できる弾を撃ち込まれることで、バーストのレベルが上昇する。この辺のバフ管理と、リンクバーストによるパーティプレイ要素が面白かった。当然ながら、バフを維持した方が戦闘を有利に運べるので、敵の動き以外にもバフゲージをきちんと見なければならない。この目の忙しさが好きだった。ただ殴るだけではダメで、隙を見てバフの維持もしなければならないという仕組みが気に入った。おまけに、PTメンバーにも配れるという協力要素付き。ここら辺は素直に面白かった点だと思う。

 

 

 

 

〇. 豊富な装備と全てに備えられているガード機能

 

このゲームでおそらく最も活躍する防御手段であるガード。モンハンとは異なり、全ての武器種でそれは行える。なので、武器を変えてもガードを捨てるということは起きない。それ故に、武器替えが比較的気楽にできる。武器は近接と銃身の二つに分けられ、近接が7種類、銃身が4種類。ついでに装甲という名の防具は3種類。装備は近接+銃身+装甲で構成されているので、組み合わせはかなり豊富。しかも、近接と銃身を同時に持っていけるので、近距離と遠距離の攻撃手段を同時に誰でも持っていけるということになる。この辺もこのゲームの優しい点。

 

 

 

 

〇. 非常に優秀なNPCのAI 

 

ソロプレイにおいて、非常にお世話になるNPC。このAIが非常に優秀。弱い敵はおろか、それなりに強い敵でも平気で生き残ってくる。それだけではなく、二手に分断した際はもう片方のプレイヤーが見ていない方のアラガミNPCだけで討伐してくる、なんてことも多々ある。それぐらい優秀。流石に、灰域種レベルの強敵ともなると死ぬことがあるが、それでも十分すぎるほど役立ってくれる。更に、回復弾などの回復手段を持たせればプレイヤーを回復してくれるという親切設計。この手のゲームにおいて、ここまで優秀なAIをもったNPCってそうそういないのではなかろうか?この存在のおかげで、ソロでも問題なくストーリーをクリアできるので、ソロプレイヤーでも安心できると思う。

 

 

 

 

〇. 豊富な戦闘要素 

 

このゲームには、各武器による攻撃の他にも多数戦闘システムが存在する。バースト状態でのみ繰り出せる「バーストアーツ」、特定条件を満たすと自動でバフが付与される「アクセルトリガー」、一定時間味方と近距離で戦っていると発動可能になる「エンゲージ」…これらに加えて、遠近二種類の武器攻撃に捕食によるバースト管理が付きまとうのだから、戦闘における要素はかなり多いことが分かる。複雑そうに思うかもしれないが、どれも説明を見ればすぐにわかるレベルの単純なものであり、意外と困惑することが無い。これだけ要素がある故に、戦闘中でも気にすることが多くてなかなかに退屈しない。ストレスのないレベルで様々な要素が用意されているので、楽しく派手に戦闘を楽しむことができる。更に、各要素には成長要素が存在し、同じものを使えば使うほどレベルが上昇する。この辺も面白かった要素。技を使い込めば使い込むほど成長するっていいですよね。

 

 

 

 

×. 無駄にタフで無駄に火力が高い雑魚敵

 

このゲームには、狩りゲーの例に漏れず雑魚敵が複数登場する。が、どれも無駄に強い。火力が高く、とにかくタフ。特に、体力に関しては激しく文句を言いたい。雑魚敵なんて、数は多くともパパっと片づけられるぐらいがちょうどいいのに、なぜあんなにタフにしたのか。通常コンボを数回叩き込んでやっと死ぬレベルなのは正直硬すぎ。雑魚敵の動き自体はそこまでシビアなものではないが、多数来られると対応がしづらいし、中には飛び道具を延々と撃ち続けるものも存在するので、この処理のしにくさはなかなかにストレスに感じた。特に飛び道具を撃ってくる個体と、やけに突進してくる個体。せめてこれらの個体は1コンボでサクッと倒せるようにしてほしかった。ここまでアクションゲームにおける鬱陶しい要素に特化した雑魚を用意しておいて、このタフネス。正直、開発者の悪意しか感じられなかった。しかも、火力まで高い。あほかと。狩りゲーなんて乱戦が嫌われるジャンルなのに、ここまで敵の数を減らしにくい仕様にする必要があったのだろうか。

 

 

 

 

×. しつこすぎるヘイト

 

このゲームでは、一度狙われると相当しつこく追い回されることになってしまう。それ故に、一度追い込まれるとリカバリーが大変。なぜこんなにしつこい仕様にしたのだろうか?正直、意地でもプレイヤーを乙らせようとしている開発側の悪意しか感じなかった。だって本当にしつこいんだよね、このゲームの敵。致命傷をもらおうが、連撃を食らおうが関係なし。ひたすら自分だけ狙ってくる。なんか面白くないですよね。他にプレイヤー(NPC)が3人もいるのに。更に酷いのが、後述する同時討伐のミッション。敵が2体いようが3体いようが、一度全員に狙われるとしつこく全員が追ってくる。当然ながら、複数の大型に迫られれば逃げ回るか防御し続けるしかない。複数同時に登場するだけでもつまらない仕様なのに、一度狙われるとしつこく付きまとってくるという特典付き。苦痛。なんでここまでヘイトがしつこい仕様になっているのか少し話を聞いてみたいレベル。

 

 

 

 

×. ガード方向の狭さ

 

このゲームでは大体の攻撃はガードでやり過ごすと思うのだが、このガード範囲…というか、ガード可能な方向がかなりしょっぱい。よくめくられる。特に、上から降ってくるタイプの攻撃。非常にガードがしにくく、モンハンのように「とりあえず横を向けば安定」、なんてことは無い。おまけに、攻撃が降ってくるまで裏なのか表なのかの判別がつかない。厄介すぎる。本作のガードは本当に正面からの攻撃しか防いでくれない。その割には、敵は縦横無尽に動き回って様々な方向から攻撃をしてくる。しかも動きが速いので、ガード方向を修正する前に大体は食らう。この辺が噛み合っていない印象を受けた。回避は大して使い物にならないしなぁ…というか、このゲームの敵の攻撃は基本的に判定が長く残る上に範囲が非常に広いので、一瞬程度の無敵時間ではまるで使い物にならない。ステップの距離も大して長くないし…やっぱりガードに頼らざるを得ないんだよなぁ。せめて、ガードの方向転換の速さをもっと上げて欲しかった。

 

 

 

 

×. ガード展開の遅さ

 

このゲームで最も有効な防御手段であるガード。この展開が遅い。それか、攻撃からガードに移るまでの行動の遷移が遅い。それ故に、「今のなんで食らうの?」ということが非常に多く感じられた。ゲームスピードが速いゲームなので、各行動の移り変わりの速さはとても重要なはずなのだが、このゲームにおいてはその点が少し残念な印象を受けた。まぁ、これは筆者がこのゲームに慣れていない故に、思わぬ被弾が多かったために感じられた愚痴と言ってもあながち間違いではないのかもしれないが…それにしても食らったのが腑に落ちないシーンが多すぎた。

 

 

 

 

×. 早すぎる受け身と敵の連続攻撃

 

受け身が早いのはいい。だが、それが原因で敵の連続攻撃を立て続けに食らうことが少なくない。起き攻めじみたシチュエーションになることが多く、上でも書いた通りガードの展開がゲームスピードの割には早くないので、どうしても連続で食らいがち。こういうことになるぐらいだったら、モンハンのように吹っ飛ばされたらダウンして一定時間無敵になる時間を作った方が良かったのではなかろうか。この辺も、今作の作りが甘かったのではないかと思わせる一因。

 

 

 

 

×. 灰域種の捕食

 

酷いの一言。今作には灰域種という名の強いアラガミが複数存在するのだが、それらに該当するアラガミは全員捕食攻撃という特殊な攻撃を繰り出してくる。この攻撃をPTメンバーの誰かが食らってしまうと、アラガミがバースト状態になり非常に強化されてしまう。ここまでは良い。強敵という設定なのだし、これぐらいの設計は納得できる。が、その使用頻度と性能が酷い。一回繰り出してくるようになると、誰かが被弾してバースト状態になるまで本当にしつこいレベルで繰り出してくる。おまけに、通常のガードが不可能なので、頑張って避けるかジャストガードという非常にリスキーな手段を取らなければならない。簡単に言えば、対処するのが非常に面倒な攻撃をこれでもかというレベルで馬鹿みたいに繰り出してくる状態になる。ジャストガードが確実に成功させられる超人ならば気にならないのかもしれないが、おそらくそこまで極まっている人間は稀。普通の人間ならば、大体は逃げ回るしかない。これが最高に面倒でつまらない。更に、捕食攻撃を食らってしまうと大ダメージを受けるだけではなく、こちらに付いているバフが消える上にエンゲージが不可能になるデバフも付けられる。その上敵は超絶強化。特に火力の伸びが尋常ではなく、一撃で最大体力の半分以上を削られるのは当たり前。そのくせ連撃を食らいやすいゲーム性をしているので、一発をもらうとそのまま死亡なんてことも少なくない。あほかと。ここまで敵に完全に有利な行動を執拗に押し付けられるとため息が出てくる。せめて、一回凌いだら少しの間は出さないようにするとか、通常のガードを可能にするとかもう少しマイルドな仕様にして欲しかった。それかバースト時のステータス上昇量を抑えるか。とにかく、このおかげで灰域種との戦闘は少々理不尽じみたものを感じざるを得なかった。開発側は違和感とか感じなかったんですかね。

 

 

 

 

×. 複数討伐クエ

 

後半のミッションは、大体が複数のアラガミが同時に登場するものとなっている。狩りゲーにおいて複数同時登場のミッションは嫌われているはずなのだが、今作はそんなことをお構いなしにぶっこんで来た。話に聞くとこれはもはや伝統らしいので、新参者の自分が口を出すのは間違いなのかもしれないが、あえて言わせてもらう。正直つまらなかった。モンハンみたいに、こやし玉みたいな分断できる手段を用意しておくべきだったのではなかろうか?敵の攻撃が苛烈である今作において、複数の大型が同時に襲ってきて好き放題暴れられるというのはなかなかに苦痛で、場が荒れすぎてどうしたらいいのか分かりにくかった。特に、敵の攻撃範囲が基本的に広いので、どうしても乱戦の中に身を置くと巻き込まれがちになる。かといってガードしっぱなしではまともに削れないし…この辺の複数討伐周りの調整をもう少し上手くやってほしかった。まぁ、オンラインでやれば大体上手く分断できるんですがね…かと言って、「じゃあオンラインでやればいいじゃん?」って押し付けられるのもまた違うと思うが。ソロで気楽にやりたいという人も少なからずいるだろうし、その辺に対しても色々と配慮が欲しかったですね。

 

 

 

 

こんな感じか。総合すると、面白かったは面白かったのだが、やはり不満点が多すぎたという印象。次回作では改善されるんですかね…って次回作を気にするのは早すぎか。どうやらバーストという名の完全版は出さないらしいので、今後はこの無印をアプデで改善しつつパワーアップさせていく感じなのかな?人気作だし、光るものは確かにあると感じさせられる作品だったので、改善するところを改善して長く楽しめるソフトにしてほしいですね。

 

 

 

 

以上、「GOD EATER 3」のプレイ感想でした。